肌寒くなると、なんだか温泉に浸かりたくなってきませんか。人気の名湯もいいけれど、リラックスを求めるなら穴場の温泉や秘湯めぐりをしてみるのも良いでしょう。
温泉大国である日本には、全国各地にすばらしい温泉が存在しています。景色が素晴らしいところ、美味しい食事が味わえるところ、一風変わったお湯を楽しめるところなど・・・場所によって雰囲気はもちろん、水質や効能も異なってきます。
そこで、この記事では穴場・秘湯を探している方に向けたおすすめの温泉を10選ピックアップしてご紹介致します。ご友人やご家族、恋人同士、一人旅など、どんな人数で行ってもかまいません。温泉をお探しの方はぜひ参考にご覧下さいね。
目次
穴場・秘湯とはどんな場所?
そもそも、穴場や秘湯とはどんな場所を指すのでしょうか。温泉特集などでよく見かけるこの単語ですが、実は意味を理解せずに使っている方も多いです。
穴場と秘湯はどちらも一般的に有名ではなくあまり知られていない温泉という意味で使われていますが、細かく分けると少し意味が異なります。
穴場
「穴場」は身近で行きやすいにもかかわらず、多くの人が見逃してしまっているような温泉のことです。
秘湯
それに対し「秘湯」は山奥であったり人が訪れにくいところであったりなど、文字通り秘められた場所にある温泉といったニュアンスで使われています。
どちらにも言えるのが、いわゆる観光地で強い賑わいを見せる温泉とちがい、さほど混雑しておらずゆっくり過ごしやすいという事です。感染症への影響が気になる昨今では、人気の名湯だけに通うよりも秘湯や穴場の温泉に行く方が人の密集を避けられるので適しているといえるでしょう。
ちなみに近年では、こうした穴場や秘湯をわざわざ選び訪問する方も増えているそうです。そのため入浴の環境が比較的整えられたところも多く、温泉巡り初心者の方でも安心して訪れることが出来るようになっています。
さてここからは、実際にどんな温泉があるのか、さらにはその特徴を1つずつ述べていきます。あなたにぴったりの温泉があるかも知れませんので、要チェックですよ。
1.湯の山温泉(三重県)
はじめにご紹介するのが、三重県菰野町にある「湯の山温泉」です。湯の山という名が示す通り山に囲まれた場所に位置しており、大自然を感じられる場所です。歴史は古く、かつては鹿が傷を癒しに訪れていたことから「鹿の湯」の愛称でも親しまれています。
湯の山温泉のあたりは温泉街ですが、派手な歓楽街のような雰囲気ではないので家族や一人でリラックスするのに向いているでしょう。山に囲まれた場所ということもあり、避暑地としても親しまれるような環境です。日帰り入浴できる施設も多いです。
効果・効能
湯の山温泉は、アルカリ性単純温泉・ラジウム泉で無色透明のお湯をしています。神経痛・外傷・皮膚病・婦人病などに対して効果あります。
おすすめポイント

2. 戸倉上山田温泉(長野県)
戸倉上山田温泉は長野県千曲市にある温泉です。温泉療法医がすすめる名湯百選にも選ばれたことがあるほどの、癒しの温泉です。近くには善光寺があり、昔から精進落としの湯として愛されてきました。大正時代から温泉地として発展が進み、芸妓による歌・踊りなどを楽しめる施設なども用意されています。
効果・効能
戸倉上山田温泉は「美人の湯」とも呼ばれています。その泉質はアルカリ性単純温泉と呼ばれるもので、においや刺激が抑えめで比較的入浴しやすい温泉です。
疲労回復・ストレス解消・健康促進といった効能があり、入浴するとお肌がつるつるになると評判です。
おすすめポイント

3.蔵王温泉(山形県)
蔵王温泉は、ざおうおんせんと読みます。場所は山形市南東部にあり、標高が800mと高い位置にあるのが特徴です。山形という土地柄もあり、スキー場などが近く雪景色を堪能しながらリラックスできる温泉地です。
pH約1.6と日本有数の強酸性泉として知られており、硫黄の香りがするなどこれぞ温泉という印象を抱きやすいです。宿泊施設も多く、旅行先の候補におすすめです。
効果・効能
蔵王温泉の魅力は、強酸性泉由来の皮膚への高い効果です。殺菌や美肌に効果があり、皮膚病にもアプローチしてくれるそうです。ピーリング効果によって、温泉を上がったあとにツルツルの白い肌を実感できるでしょう。
おすすめポイント

4. 洞川温泉(奈良県)
洞川温泉(どろがわおんせん)は、奈良県の吉野郡天川村という場所に位置するレトロな温泉街です。標高1,000~2,000m級の山々に囲まれたこの場所は、温泉街自体が標高およそ820mに位置しており避暑地として親しめるのがポイントです。その涼しさから関西では珍しく雪が積もる温泉としても知られています。
効果・効能
泉質は弱アルカリ性単純泉です。神経痛・筋肉痛・関節痛・運動麻痺・慢性消化器病・冷え症といった症状に効果が高く、また入浴後はすべすべになったお肌を実感できます。
おすすめポイント

5.黒川温泉(熊本県)
さて次は、九州地方の温泉を紹介したいと思います。九州の温泉というと湯布院や別府を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、今回紹介するのはひっそりとした山間にある秘湯の黒川温泉です。派手な看板や歓楽街などはなく、こじんまりした旅館が数十軒ならんでいるという温泉街で、かつては秘境すぎて名前もなかったほどです。まさしく静かにリラックスしたい方にピッタリの場所と言えるでしょう。
効果・効能
黒川温泉には7つの泉質があり、効能はさまざまです。痛みや冷え性に効く弱アルカリ単純泉や、婦人科系・皮膚系の疾患にアプローチしてくれる硫黄泉、皮膚の悩みを解決してくれる硫酸塩泉、ナトリウム塩化物泉などがあります。施設によっては2つの泉質を楽しめる場所もあります。
おすすめポイント

6.湯の川温泉(北海道)
6つめは北の大地・北海道から湯の川温泉をご紹介します。函館市にあるこちらの温泉は、函館空港からすぐという、北海道のなかでも好立地で訪れやすいのが魅力です。名湯百選にも選ばれたことがあり、身体がしっかり温まると地元の方はもちろん旅行客からも評価が高いです。
効果・効能
ナトリウム・カルシウム塩化物泉がよく含まれた、無色透明・無臭のしっとりなめらかな温泉です。リュウマチ、打ち身、ねんざ、婦人病、肩こり、腰痛、神経痛、胃腸病、疲労回復に効果があり、また冷え性対策としてもおすすめです。
おすすめポイント

7. 下田温泉(静岡県)
ペリーの率いる黒船艦隊が上陸したとして有名な静岡県下田には、温泉も栄えています。「蓮台寺温泉」「河内温泉」「白浜温泉」「観音温泉」という4つの温泉がある下田温泉は、源泉かけ流しやオーシャンビューなど贅沢感を味わうのにピッタリの場所です。新鮮な海の幸を楽しめる「下田港」にも合わせて訪れることができます。夏には海水浴やマリンスポーツを楽しむ人がよく訪れています。
効果・効能
弱アルカリ性の単純温泉と呼ばれる泉質は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、冷え症、疲労回復、健康増進といった効能を持っています。
おすすめポイント

8.鳴子温泉(宮城県)
こちらはこけしで有名な宮城県鳴子の土地にある温泉です。鳴子温泉郷とよばれる温泉郷には5つの温泉があり、「鳴子温泉」はそのひとつです。8つもの泉質がある温泉地で、効能もさまざまです。自分の悩みに合ったものを探してみるのもいいですね。こちらの温泉は歴史が古く、風情や伝統を味わえるのも魅力のひとつです。
効果・効能
単純温泉をはじめ、硫酸塩泉・硫黄泉・炭酸水素塩泉などその泉質はさまざまです。温泉施設によって異なるので、下調べしてから訪れることをおすすめします。家族連れで低刺激の温泉がいい場合には単純温泉を、冷え性に悩んでいる方は硫酸塩泉を・・・といったように、目的に合わせて施設を選んでもいいでしょう。
おすすめポイント

9.城崎温泉(兵庫県)
城崎温泉は、兵庫県北部の豊岡市城崎町に位置しています。温泉街として栄えたこの町は、四季それぞれにお祭りや催し物などがあり1年通じて楽しむことができます。「湯めぐり発祥の地」とも呼ばれており、いくつかの温泉をハシゴして楽しめる環境が整っています。
効果・効能
城崎温泉には多数の外湯がありますが、どれもナトリウム・カルシウムを多く含んでいるのが特徴です。神経痛・筋肉痛・うちみ・慢性・消化器病・痔病・疲労回復といった効果が期待でき、リラックスしたい方にぴったりです。
おすすめポイント

10. 山代温泉(石川県)
最後にご紹介するのは石川県加賀市の街はずれにある、山代温泉です。北陸随一の温泉郷である「加賀温泉郷」のひとつとして知られています。レトロ感あふれる街並みが残っており、日常と離れて過ごしたい方におすすめの場所です。周遊バスや送迎バスなども多数あるため、アクセスしやすいという利点もあります。
効果・効能
山代温泉の泉質は、ナトリウム、カルシウムをよく含んだものが多いです。疲労回復、神経痛、筋肉痛、冷え性、関節痛、痔疾、うちみ、くじき、きりきず、やけどなどに効果が高いとされています。細かく分けると3つの泉質にわかれており、施設によって異なります。気になる方は下調べをしてから訪れてみましょう。
おすすめポイント

穴場や秘湯での、入浴時における注意点
温泉に入る際には、マナーやルールを守る必要があります。きめられた入浴時間、施設の使い方などを確認しておき、正しく入るようにしましょう。温泉に浸かる前にはきちんと身体をあらい、掛け湯をしてから浸かるのがマナーです。
効能が嬉しい温泉ですが、体が弱っているときなどには逆効果となる場合もあります。「禁忌症」と呼ばれるものに当てはまるひとは入浴を控えましょう。心配な方は、各施設の効能・禁忌の場所を確認しあらかじめ医師に相談してから入浴をするといいでしょう。
穴場や秘湯と呼ばれる温泉では、タオルの貸し出しなどが制限されている場合もあります。あらかじめ確認しておき、持ち物に不備がないようにしておいてください。
まとめ
ここまで全国のおすすめの温泉をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。ひとことで温泉といっても、その雰囲気や効能はさまざまです。ご自身の目的や一緒に行く人をイメージして、温泉選びをしてみてくださいね。
温泉に浸かってゆっくり過ごせば、心も身体も温まること間違いなしです。ぜひ楽しくリラックスできる温泉の旅を計画してみてください。